東京商工リサーチが20日発表した今年上半期(1~6月)の早期・希望退職実施状況によると、募集した上場企業は25社、募集人数4515人で、新型コロナウイルスの感染期の20年以降では企業数、人数とも最少となった。停滞していた企業活動が回復したためとみられる。
上半期ベースとしては20年の41社、7629人、21年の56社、1万2813人と増加傾向が続いたが、今年は企業活動が本格的に回復したことなどから、大きく減少した。
募集人数では富士通の3031人が最大で、次いでパチンコメーカーの平和の250人。100人未満の募集が半数近い12社あり、子会社や特定事業部門に限定した募集が多かったため。ただ、直近の決算では黒字だった企業が12社と半数近くを占めており、赤字企業にとどまらない傾向が続いている。