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2022年7月 5日

5月現金給与も実質マイナス 2カ月連続、毎勤速報

 厚生労働省が5日発表した毎月勤労統計の5月速報値(従業員5人以上)によると、労働者1人あたりの現金給与総額は27万7016円(前年同月比1.0%増)で5カ月連続のプラスだった。昨年3月以来9カ月連続のプラスが続き、12月に同0.4%減のマイナスとなったが、年明け以降は低水準ながら再びプラスの流れが続いている。

 しかし、物価上昇分を差し引いた実質賃金指数(2020年=100)は85.2(同1.8%減)で、4月の同1.7%減に続いて2カ月連続のマイナスとなった。エネルギー価格の高騰などによる物価上昇に賃金の上昇が追いついていない実態が裏付けられた形だ。今年の春闘では「賃金増加」をうたう企業が多かったものの、中小企業などを含む全体には波及していないようだ。

 就労形態別の現金給与額は、正社員が中心の一般労働者が35万7047円(同1.2%増)、パートタイム労働者も9万7600円(同1.9%増)となった。残業代などの所定外給与は一般労働者が2万5293円(同5.3%増)、パート労働者も2749円(同11.2%増)と増えている。

 産業別の伸び率では、「飲食サービス等」の同10.5%増が最も高く、「鉱業・採石等」の同8.7%増が続いている。16産業のうち12産業でプラスとなった一方、「製造業」の同1.4%減など、4産業でマイナスとなった。

 月間総実労働時間は131.1時間(同0.8%増)で、4カ月ぶりの増加。常用雇用者数は5126.1万人(同0.7%増)で、パートタイム比率は30.88%(同0.08ポイント増)だった。

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