日本人材派遣協会(JASSA)は21日、東京都内で会場とオンライン参加の併用で2022年度定時総会を開いた。任期満了に伴う役員改選で、田﨑博道会長の後任に川崎健一郎氏(アデコ社長)を選出=写真、副会長には阪本耕治氏(スタッフサービス・ホールディングス社長)と大原博氏(ビッグアビリティ社長)が就任した。本年度は多面的に整備を進めてきたオンラインを活用しながら、引き続き「コンプライアンスへの対応」と「派遣社員のキャリア形成支援」を事業の中核に据えて活動を展開する方針だ。
新会長の川崎氏は、「人口減少と少子高齢化の課題を抱える日本では、生産性の飛躍的向上が不可欠。教育研修やキャリア形成支援がカギとなり、政府も『人への投資』を掲げて動き出している」としたうえで、「リスキリング支援や多様な働き方と就業機会の提供など、人材派遣業界だからこそできる支援が社会から求められている」と強調した。
22年度事業では、コンプライアンス支援の「労働関連法令セミナー」「JASSAリーガルテスト」、キャリア形成支援関連事業の「JASSAキャリアカレッジ」「キャリアカウンセリングスキルアップセミナー」「メンタルヘルス推進セミナー」などを拡充。オンライン開催の機能をさらに高めて会員サービスの向上を図る。
総会後は、厚生労働省職業安定局の篠崎拓也・需給調整事業課長が「労働行政の動向について」と題して講演。「最近の労働市場の動向」、「新しい資本主義の実現」、「職業安定法の改正について~雇用仲介の改革による労働市場整備~」、「労働者派遣制度における教育訓練、待遇改善」について詳しく解説した。