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2022年6月 7日

4月現金給与、実質マイナス 物価上昇に追いつかず、毎勤速報

 厚生労働省が7日発表した毎月勤労統計の4月速報値(従業員5人以上)によると、労働者1人あたりの現金給与総額は28万3475円(前年同月比1.7%増)で4カ月連続のプラスだった。昨年3月以来9カ月連続のプラスが続き、12月に同0.4%減のマイナスとなったが、年明け以降は再びプラスの流れが続いている。

 しかし、物価上昇分を差し引いた実質賃金指数(2020年=100)は87.5(同1.2%減)で、2月の0.0%をはさんで4カ月ぶりのマイナスとなった。エネルギー価格の高騰などによる物価上昇に賃金の上昇が追いついていないためとみられ、5月以降の賃金と物価の動きが注目される。

 就労形態別の現金給与額は、正社員が中心の一般労働者が36万5411円(同1.9%増)、パートタイム労働者も10万852円(同1.0%増)となった。残業代などの所定外給与は一般労働者が2万7558円(同5.5%増)、パート労働者も2910円(同15.6%増)と増えている。

 産業別の伸び率では、「鉱業・採石」の同8.4%増が最も高く、「飲食サービス」の同7.5%増が続いており、16産業のうち13産業でプラスとなった。一方、「複合サービス」は同5.8%減、「電気・ガス」が同0.6%減、「不動産・物品賃貸」が同0.3%減となった。

 月間総実労働時間は142.0時間(同0.9%減)で、3カ月連続の減少。常用雇用者数は5113.3万人(同0.5%増)で、パートタイム比率は30.77%(同0.06ポイント増)だった。


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