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2022年4月28日

下振れリスクに「原油・素材価格」が急増 22年度業績見通し、帝国データ

 帝国データバンクが28日発表した2022年度業績見通しの企業調査によると、「増収増益」を見込む企業は24.1%(前年比3.3ポイント減)、「減収減益」を見込む企業も23.9%(同2.1ポイント減)と減少する一方、「増収減益」が9.7%(同4.2ポイント増)に増えている。

 業種別では増収増益見込みが最も多いのは「電気通信」の45.5%で、次いで「旅館・ホテル」の38.3%。減収減益見込みが最も多いのは「医薬品・日用雑貨品小売り」の39.3%で、「農・林・水産」が38.8%で続いた。

 見通しの上振れ材料として最も多いのは「新型コロナの収束」の40.2%、「個人消費の回復」の37.7%、「原油・素材価格の動向」の26.9%など。一方、下振れ材料としては「原油・素材価格の動向」が最大の52.0%で、「新型コロナの拡大」の43.6%、「個人消費の一段の低迷」の30.5%、「カントリーリスク」の25.1%など(複数回答)。

 下振れ材料としての「原油・素材価格の動向」は1年前が20.8%、「カントリーリスク」は6.3%に過ぎなかったが、ウクライナ情勢の緊迫化で一気に上昇した。新型コロナ、ウクライナ情勢とも先行き不透明感が強く、今年は多くの企業にとって見通しのむずかしい局面となっている。

 調査は3月17~31日に実施、全国2万4561社のうち1万1765社から有効回答を得た(回答率47.9%)。同調査は今年で14回目。

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