新型コロナウイルスの感染拡大で若者層が就職難に陥っている問題に対して、NPO法人育て上げネット(工藤啓理事長)とクラウドファンディングのREADYFOR(米良はるか代表取締役CEO)は4日、金融機関の休眠預金を活用した「コロナ失職包括支援プログラム」を始めた、と発表した。
両組織によると、コロナ禍の長期化で若者の失業が増加。昨年12月時点で完全失業率は「15~24歳」が5.2%、「25~34歳」が3.2%と全体の2.7%を上回っており、若年層の就労支援が社会課題となっている。
両組織は休眠預金の活用機関、日本民間公益活動連携機構から約4億円の配分を受け、これを若者のリスキング(学び直し)、キャリア形成支援、生活支援活動に携わっている団体に助成し、「伴走プログラム」を提供する。
助成は1団体500万~3000万円で、10~15団体を予定し、現在公募中。募集は15日までで、審査を経て4月22日ごろに決定する予定だ。工藤氏は「組織に雇用される就職を含めた就労を支援したい」と話している。政府によると、休眠預金は毎年約700億円発生している。