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2022年3月29日

職安法改正案、あす30日に成立へ 求人メディアの「届け出制」導入

 参院厚生労働委員会は29日、職業安定法上の募集情報等提供事業者(求人メディア)の対象範囲拡大や「届け出制」の導入などを盛り込んだ職安法改正案を賛成多数で可決した。あす30日の参院本会議で成立する。これを受けて厚生労働省は、改正法に沿った運用ルールについて省令・指針などの整備を進める方針だ。

 AIやITなどの進化に伴い、雇用の仲介的サービスには職安法に位置づけられた職業紹介や求人メディア以外にも、求人情報を集約化するアグリゲーターや人材データベース、SNS、スポットマッチング、クラウドソーシングなど、伝統的なイメージを超える多様なサービスが存在。入職経路として若者を中心に活用が広がっており、こうした「新形態サービス」の実態把握は的確な雇用政策を打ち出すうえで欠くことのできない環境になっていた。

 改正の方向性としては規制強化の側面だけでなく、「イノベーションを阻害しないことに留意しつつ、雇用仲介事業者が依拠すべきルールを明確化」するもので、新形態サービスを需給調整の一翼を担う事業者と位置付ける。そのうえで、職安法上の新たな求人メディアの定義を4類型に整理して対象範囲を拡大、届け出制にして把握する仕組みだ。施行は原則10月1日で、改正後は従来までの指針に基づく助言・指導などに加え、改善命令や停止命令、立ち入り検査ができる法令違反に格上げとなる。
 
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