アデコが8日発表した「女性管理職を対象にした意識調査」(2018年と21年比較)によると、管理職(課長以上)に昇進したきっかけは「上司から打診があって快諾」が58.7%(前回比2.4ポイント減)で最も多く、「上司から打診があって仕方なく」が25.5%(同0.8ポイント増)、「自身の希望」は11.9%(同2.1ポイント増)に過ぎず、3年前より"前進"はみられたが、まだ受け身の人の多いことがわかった。
今後の昇進になると、「昇進したい」は48.6%(同5.8ポイント減)、で「昇進したくない」が51.4%(同5.8ポイント増)となり、前回と逆転。昇進したくない理由としては「ストレスが増えるから」が56.5%で最も多く、「現在の職務で満足」(41.5%)、「自分には向いていない」(40.0%)などが並んだ(複数回答)。
女性管理職を増やすため必要なこととしては「子育て・介護などと仕事の両立支援」が43.8%でトップ。「管理職の役割やあり方の見直し」(35.1%)、「職場の理解促進」(34.6%)などが挙がった(複数回答)。
この結果について、同社は「女性の昇進意欲が低いことと仕事に対する意欲が低いことは同義ではない。女性は男性に比べ、 依然としてライフイベントが働き方に影響を与える可能性が高い傾向にあるため、女性が継続したキャリアを築けるような支援が企業には求められている」と分析している。
調査は女性管理職を対象に18年は550人、21年は1065人を対象に実施した回答を集計。8日の「国際女性デー」に合わせて実施した。