連合が3日発表した「Z世代が考える社会を良くするための社会運動調査」によると、約9割の若者が社会課題に関心を示しているものの、実際に社会運動に参加した人は4割にとどまり、考えと行動に大きなギャップのあることがわかった。
まず、社会課題への関心は87.0%が「ある」と答えており、男性が85.6%、女性が88.4%と女性の方が少し高かった。年齢層別では「15~19歳」が92.2%と高く、年齢が上がるにつれて下がっている。
具体的な関心ごと(5択)では「いじめ」が20.7%で最も多く、「長時間労働」が18.7%、「自殺問題」が16.7%、「ジェンダーに基づく差別」の16.3%などが続いている。
一方、何らかの社会運動に参加した経験のある人は36.8%にとどまり、男性が41.9%、女性が31.7%と男性の方がやや多いが、年代別ではほとんど差がなかった。具体的には「知識を得るためのセミナー」が25.4%、「SNSでの個人発信」が23.2%など。これに対して、参加経験のない人に理由を聞いたところ、「顔や名前が出ることに抵抗がある」が22.2%、「参加するには知識が足りない」が21.6%などだった(複数回答)。
これからの社会運動に参加できそうなものとしては「顔や名前を出さずに参加できるもの」(27.4%)、「気軽に参加できるもの」(25.8%)などが多く、参加したくない運動としては「集会、デモ、マーチ、パレードなど」が46.8%とダントツに多かった。
調査は昨年12月21~23日に実施、15~29歳のZ世代男女1500人の回答を集計した。