衆院本会議で3日、職業安定法上の募集情報等提供事業者(求人メディア)の対象範囲拡大や、「届け出制」の導入などを盛り込んだ職安法改正案が審議入りした。政府は、同法案を雇用保険法改正案などと束ねて一括上程しており、あす4日以降、衆院厚生労働委員会で本格議論を展開する。
職安法改正案は、求人メディアなどを通じたマッチング機能の質的向上が狙い。規制強化の側面だけでなく、「イノベーションを阻害しないことに留意しつつ、雇用仲介事業者が依拠すべきルールを明確化」するもの。届け出制は10月施行の予定で、改正後は従来までの指針に基づく助言・指導などに加え、改善命令や停止命令、立ち入り検査ができる法令違反に格上げとなる。
この日は、後藤茂之厚労相が趣旨説明した後、井坂信彦議員(立憲)、池下卓議員(維新)、角田秀穂議員(公明)、田中健議員(国民)が登壇して質問した。答弁の中で、後藤厚労相は「求人メディアの質の向上や職業訓練の充実などを通じて、安定した雇用のもとで働く人たちの能力発揮を効果的に促していく」と強調した。