厚生労働省は16日、2021年毎月勤労統計調査で常用労働者4人以下の零細企業の特別調査結果を発表した。昨年7月の支払い給与について、2万2840事業所を対象に実施、1万9260事業所から有効回答を得た(回答率84.3%)。
それによると、現金給与額のうち基本給や残業代などを含む「決まって支給する給与」は19万9902円(19年比1.4%増)となり、18年から3年連続で伸びた(20年は調査中止)。男女別では男性が26万6369円(同0.5%減)、女性が15万600円(同4.3%増)と対照的な結果となった。業種別で高いのは建設業の26万1162円(同0.7%増)で、低いのは宿泊・飲食サービス業の11万6563円(同8.6%増)だった。
これらについて5人以上の事業所を100とした指数で比べると、給与総額では75.4で24.6ポイント低かったが、15年以降は25~26ポイントの格差が続いてきたことから、21年は格差が縮小したことになる。
一方、20年8月~21年7月に賞与など「特別に支払われた給与」は25万3157円(同2.2%増)で、こちらも男性が36万1564円(同0.2%減)、女性が17万831円(同7.4%増)と女性の伸びが目立った。