エン・ジャパンが19日発表した昨年12月の派遣平均時給(三大都市圏、募集時)は1632円で、前月比1.7%増、前年同月比2.5%増の過去最高となった。前月比は3カ月ぶりのプラス、前年同月比は14カ月連続のプラス。プラスの要因は、時給の高い技術系の案件増と最大ボリュームのオフィス系が上昇したため。
職種別(大分類)では、「オフィスワーク系」が1592円(前年同月比2.8%増)だったのをはじめ、「クリエイティブ系」が1936円(同3.1%増)、「IT系」が2339円(同3.2%増)、「医療・介護系」が1364円(同3.3%増)、「営業・販売・サービス系」が1532円(同2.6%増)など、7職種中6職種で2~3%台の伸びとなった。10月以降の最低賃金の上昇が背景にあるとみられる。軽作業を含む「その他」も1240円(同0.1%増)とプラスになった。
地域別では、関東が1707円(同1.8%増)、東海が1449円(同4.3%増)、関西が1469円(同2.9%増)と3地域ともプラスだった。
3大都市圏以外では北海道が1327円(同0.3%増)、東北が1199円(同2.7%増)、北信越が1188円(同0.8%減)、中国・四国が1237円(同1.1%増)、九州・沖縄が1221円(同0.4%増)。北信越以外はプラスだが、東北以外の伸び率はまだ鈍い。
一方、ディップが同日発表した3大都市圏の12月平均派遣時給は1500円(同3.2%増)。「はたらこねっと」に掲載された求人件数は約17.7万件(同53.7%増)で、11月より0.7万件ほど減少。リクルートが17日発表した3大都市圏の平均派遣時給は1704円(同0.5%減)で、3カ月連続の減少。「リクナビ派遣」に掲載された求人延べ件数は約52.2万件と11月より2.7万件ほど増え、求人数の回復傾向が続いている。