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2021年12月28日

11月の有効求人倍率は1.15倍の横ばい

n211228.png 厚生労働省が28日発表した11月の有効求人倍率(季節調整値)は前月と同じ1.15倍だった。有効求人数は同1.0%増、有効求職者数は同0.9%増となり、企業の求人は5カ月連続で増えているが、オミクロン株の感染拡大が懸念されることから、このまま回復するかどうかは不透明だ。

 都道府県別(就業地別)の倍率では前月と同様に福井県の1.87倍が最高で、最低は沖縄県の0.81倍。新型コロナウイルスの感染者が多かった東京都、大阪府など5都府県では、感染者減にもかかわらず前月と同様に1倍を下回っている。

 先行指標となる新規求人倍率は2.13倍で前月比0.05ポイント上回った。新規求人数(原数値)は前年同月比12.3%増となり、8カ月連続で前年を上回ったが、コロナ前よりまだ12%程度低い。業種別では製造業の同38.0%増、宿泊・飲食サービス業の同23.3%増、情報通信業の同19.5%増、教育・学習支援業の同19.4%増などで高い伸びをみせている。

 また、正社員の有効求人倍率(季節調整値)は前月比0.02ポイント低下の0.87倍だった。

11月完全失業率、再び2.8%に上昇

 総務省が28日発表した11月の就業者数は6650万人で、前年同月比57万人減、3カ月連続の減少となった。完全失業者は182万人と同13万人の減少で、5カ月連続で減少した。

 この結果、完全失業率(季節調整値)は前月比0.1ポイント上昇の2.8%となった。今年に入って3%台から2%減台に低下し、6月以降は2.9~2.8%で推移、10月は2.7%に低下したが、11月に再び上昇。上昇したのは6月以降6カ月ぶりとなる。男女別では男性が3.0%、女性が2.6%で、各0.2ポイント、0.1ポイント上昇した。

 形態別雇用者数では役員を除く雇用者5633万人のうち、正社員は3546万人で前年同月より1万人減り、非正規社員も2087万人で同37万人減った。正規は18カ月ぶりの減少、非正規は4カ月連続の減少となった。非正規率は前月比0.3ポイント増の37.0%となった。

 非正規の内訳はパートが1022万人(同38万人減)、アルバイトが451万人(同11万人減)の減少だったが、契約社員は273万人(同3万人増)、派遣社員は145万人(同4万人増)、嘱託社員も115万人(同10万人増)に増えた。

 また、11月の休業者は165万人で、前月比1万人増、前年同月比11万人減となった。前月比は2カ月ぶりの増加、前年同月比は2カ月連続の減少となった。宿泊・飲食・サービス業と金融・保険業で前年同月より各2万人増えている。

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