厚生労働省が24日発表した2021年「障害者雇用状況」調査(6月1日時点)によると、企業の障害者雇用数は59万7786.0人(前年比3.4%増)で、実雇用率は2.20%(同0.05ポイント増)となり、どちらも過去最高を更新した。しかし、2.3%の法定雇用率を達成した企業は5万306社で、比率は47.0%(同1.6ポイント減)と比率を下げた(短時間勤務の場合は0.5人にカウント)。
障害の内訳は、身体障害者が35万9067.5人(同0.8%増)、知的障害者が14万665.0人(同4.8%増)、精神障害者が9万8053.5人(同11.4%増)で、これまでと同様に精神障害者の伸びが目立った。
一方、法定雇用率の未達成企業は5万6618社あり、そのうち不足数が0.5人か1人の企業(1人不足企業)が63.9%の多数を占めている。未達成企業のうち、1人も雇用していない企業は57.7%にあたる3万2644社とほとんど改善されなかった。一方、親会社の実雇用率に算入できる特例子会社は562社(同20社増)で、雇用者は4万1718.5人(同2800.0人増)と大きく増えた。
公的機関の雇用数と実雇用率は、国が9605.0人、2.83%、都道府県が1万143.5人、2.81%、市町村が3万3369.5人、2.51%、教育委員会が1万6106.5人、2.21%だった。法定雇用率は2.6%、教育委員会が2.5%であり、市町村と教育委員会が依然として未達成のまま。独立行政法人は1万2244.5人、2.69%だった。
法定雇用率は今年3月、企業は2.2%から2.3%、国と自治体は2.5%から2.6%、教育委員会は2.4%から2.5%にそれぞれ引き上げられた。企業の場合、対象規模も45.5人以上から43.5人以上に引き下げられた。