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2021年12月17日

労組推定組織率、再び16.9%に低下 コロナのパート減を反映、21年厚労省

 厚生労働省が17日発表した2021年「労働組合基礎調査の概況」によると、単一労働組合数は2万3392組合、労組員は約1007万8000人で、前年より組合数は369組合(1.6%)減少、組合員も3万8000人(0.4%)減少した。この結果、推定組織率は16.9%(前年比0.2ポイント減)となった。組織率は10年の18.5%から9年連続で少しずつ低下し続け、20年は反転して17.1%となったものの、21年は再び低下し、19年の16.7%に次ぐ低さとなった。調査は6月末の状況について7月に実施した。

 このうち、女性組合員はパート従業員の増加などを反映して347万人と3万4000人(1.0%)増え、推定組織率は前年と同じ12.8%。また、パートタイム労働者は136万3000人と1万2000人(0.8%減)の減少で、推定組織率は8.4%(同0.3ポイント減)、全労組員に占める比率も13.6%(同0.1ポイント減)に低下した。新型コロナウイルスの感染拡大で雇用減に見舞われたためとみられる。

 主要団体別では、最大組織の連合が687万8000人(同1万5000人減)と減らしたのをはじめ、金属労協も201万8000人(同1万5000人減)、公務労協も106万8000人(同2万1000人減)と減少するなど、コロナ禍で全7団体が減少した。
 
 これについて連合は同日、「労組員は4年連続で1000万人を維持したものの、組織率の低下は集団的労使関係に守られない労働者が増えていることを示しており、改めて危機感を持たなければならない」との事務局長談話を発表した。


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