日本生産性本部が17日発表した「労働生産性の国際比較2021」によると、20年の日本の時間あたり労働生産性は49.5ドル(5086円)で、OECD(経済協力開発機構)の加盟38カ国中23位となり、前年の21位から後退した。就業者1人あたり生産性も7万8655ドル(809万円)となり、前年の26位からさらに下がって28位となった。時間あたり生産性は、労働時間の短縮が進んだことから上昇し、実質ベースで1.1%上昇したが、順位は70年以降で最低を続けている。
また、19年の製造業の就業者1人あたり生産性は9万5852ドル(1054万円)で、主要31カ国の中で18位だった。
一方、新型コロナウイルスの感染拡大が続く今年4~6月の世界の実質労働生産性をみると、日本は前年同期比2.8%減となり、加盟35カ国中32位と前年の21位から大きく後退した。欧米の経済回復に比べ、日本は回復が鈍いことが要因とみられる。
OECDは今年、コスタリカが新たに加わり、加盟国は38になった。20年のドル換算レートは購買力平価が1ドル=102.835円、製造業の比較に使った19年の実為替レートは1ドル=110.007円。