経団連が7日発表した「職場のハラスメント防止に関する調査」によると、昨年6月に施行されたパワハラ防止法を受けて、施行前に比べて相談件数が「増えた」企業は44.0%に上り、「変わらない」の30.8%、「減った」の16.3%を上回った。経団連は「法施行に伴う社会的関心の高まりや相談窓口の周知徹底などが増えた要因」と分析している。
セクハラについては「変わらない」が45.3%で最も多く、「減った」が28.8%、「増えた」が11.5%となっている。パワハラやセクハラを含むハラスメント防止・対応の課題について、あてはまる上位3位は「コミュニケーション不足」が63.8%で最も多く、「世代間ギャップ、価値観の違い」が55.8%、「管理職のハラスメントへの理解不足」が45.3%となった。
パワハラ防止法は20年6月に大企業を対象に施行され、22年4月からは中小企業も対象となる。
調査は加盟企業を対象に9月7日~10月15日に実施、3割弱の400社から回答を得た。