厚生労働省が19日発表した2021年度「賃金引き上げ等の実態調査」によると、今年従業員の賃金を「引き上げた・引き上げる」企業の割合は80.7%(前年比0.8ポイント減)で、「引き下げた・引き下げる」割合は1.0%だった。
1人当たり平均改定額(「引き上げた」と「引き下げた」の合計、所定内賃金)は4694円(同246円減)、引き上げ率は1.6%(同0.1ポイント減)となり、コロナ禍による業績不透明を反映して昨年を少し下回った。
引き上げた企業を規模別にみると、従業員5000人以上企業では94.6%だったが、規模が小さくなるほど下がり、同100~299人企業では79.0%だった。引き上げた企業の平均額は5187円(前年比1.8%増)、引き下げた企業の平均額4995円(同1.6%減)となり、合わせると4694円となった。
調査は7月20日~8月10日に実施、常用労働者100人以上の3263社のうち有効回答した1708社分を集計した。