厚生労働、文部科学両省は19日、来春卒業の大学生らの就職内定状況(10月1日現在)を発表した。それによると、大卒の内定率は71.2%(前年同期比1.4ポイント増)となり、コロナ禍で大きく下がった1年前から改善して再び70%台に乗せたものの、コロナ前の20年3月卒の76.8%には及ばなかった。
内訳は国公立が69.2%(同2.7ポイント減)、私立が71.8%(同2.7ポイント増)で、短大が33.5%(同6.4ポイント増)、高等専門学校が87.1%(同6.7ポイント減)。大卒の男女別では、男子が70.7%(同1.9ポイント増)、女子が71.7%(同0.8ポイント増)。文理別では文系が70.8%(同2.1ポイント増)、理系が72.6%(同1.9ポイント減)。
地域別では関東の77.6%(同3.2ポイン増)が最高で、近畿が73.6%(同2.1ポイント増)、中部も73.3%(同5.4ポイント増)と70%台に達したが、九州が60.0%(同4.4ポイント減)、北海道・東北が63.9%(同0.3ポイント減)、中国・四国も55.4%(同4.3ポイント減)と出遅れている。
調査は大学、短大など112校の6250人を対象に実施した。
政府は学生の就職難を避けるため、経済界に来春卒業生から卒業後3年間は新卒扱いするよう要請している。