経団連が17日発表した今春の新入社員初任給調査によると、大卒の場合は事務系が平均21万9402円(前年比0.40%増)、技術系が22万438円(同0.51%増)だった。事務系の伸び率は14年から20年まで0.5~0.9%の伸びが続いたが、今年はコロナ禍による景気低迷で前年を下回った。
大卒以外では、大学院の事務系が23万7190円(同0.34%増)、技術系が23万8219円(同0.45%増)。高卒の事務系が17万3354円(同0.43%増)、技術系が17万5191円(同0.64%増)だった。
初任給を引き上げた企業の割合は29.9%で、18年の59.0%をピークに3年連続で減少、減少幅も20年の42.6%から大きく下がっており、賃金に対する企業側の厳しい姿勢が垣間見える。
調査は東京経営者協会と共同で6~8月に実施、会員企業2059社のうち473社から有効回答を得た(回答率22.9%)。製造業と非製造業がほぼ半数で、従業員500人以上企業が73%。