厚生労働省が9日発表した2021年「就労条件総合調査」によると、昨年の年次有給休暇の取得状況は年間付与日数が17.9日(前年比0.1ポイント減)で、取得日数は10.1日(前年と同じ)となり、取得率は56.6%(同0.3ポイント増)だった。まだ4割以上の有休を残しているものの、1984年以降の最高となった。
一方、企業が社員の雇用に伴って支払う「労働費用」は1人1カ月平均で40万8140円(16年調査比2.1%減)となった。内訳は「現金給与」が33万4845円(同0.7%減)、法定福利費など「現金給与以外」が7万3296円(同8.0%減)といずれも減少した。新型コロナウイルスの感染長期化で雇用者数や労働時間が減少した結果とみられる。
調査は常用労働者30人以上の企業6441社を抽出して、21年1月1日時点の状況を聞き、4013社から有効回答を得た(回答率62.6%)。