経済同友会は21日、「観光産業を取り巻く課題に関する緊急提言」を発表した。9月に緊急事態宣言が解除されたのを受け、政府などの「Go Toトラベルキャンペーン」の早期再開を求める声があがっているが、提言は一過性の短期策ではなく持続可能な中長期策を求めている。
同キャンペーンの再開にあたり、提言では(1)繁忙期の年末年始は避ける(2)都道府県の「地域観光支援事業」が12月末に延長されていることを考慮し、その後に実施して長期の需要喚起を図る(3)季節や曜日などで需要が偏る構造問題の解消を図るため、休日、春休み、大型連休などの割引率を縮小し、三密回避や需要偏在を解消する(4)終了時期は旅行需要が落ち込む6月末とし、インバウンドの落ち込みをカバーする――などが主要な内容。
このほか、ワクチン・検査パッケージの提示、一連の手続きのデジタル化を進めて観光業界のDX化を加速、マイクロツーリズムの活性化に向けて宿泊を伴わない旅行も対象に――なども提言している。