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2021年10月12日

「企業に個別通知の義務を」 労契法「無期転換ルール」で厚労省の有識者検討会

n211012.jpg 労働契約法「無期転換ルール」の見直しと「多様な正社員」の雇用ルールを議論する有識者会議「多様化する労働契約のルールに関する検討会」(山川隆一座長)は12日、第8回会合を開いた=写真。前回までに議論が一巡した「無期転換ルール」の7つの論点を踏まえ、追加の議論を続行。当事者である有期契約労働者の約4割が無期転換ルールを「知らない」という現状を打開する方策として、「企業からの個別通知の義務化」を支持する意見が大勢を占めた。

 2013年4月に施行された労契法の「無期転換ルール」は、同じ企業との間で有期労働契約が反復更新されて通算5年を超えると、労働者の申し込みによって無期労働契約に転換される制度。18年4月から権利行使できる労働者が出ているが、厚生労働省の大規模なアンケート調査では企業と有期で働く人の双方で認知度が低いことが浮き彫りになっている。

 この日は、これまでに議論した(1)総論(2)無期転換を希望する労働者の転換申込機会の確保(3)無期転換前の雇い止め等(4)通算契約期間及びクーリング期間――のポイントを整理した後、(5)無期転換後の労働条件(6)有期雇用特別措置法の活用状況(7)その他――の7つの論点を整理して、「追加の議論」を行った。

 この中で、当事者の認知度が低いという実態に着目し、どのような方策や通知時期、通知内容、通知方法が考えられるか検討。方策例として挙がった「企業からの個別通知の義務化」「企業による労働者の意向確認の義務化」「企業の無期転換実績の公表の(努力)義務化」の3つのうち...


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