厚生労働省が8日発表した毎月勤労統計の8月速報値(従業員5人以上)によると、労働者1人あたり現金給与総額は27万4987円(前年同月比0.7%増)で6カ月連続のプラスとなった。実質賃金指数(2015年=100)も84.7(同0.2%増)と2カ月連続のプラスとなった。
就労形態別では、正社員が中心の一般労働者が35万6287円(同1.4%増)、パートタイム労働者が9万5912円(同1.7%減)となった。残業代などの所定外給与が一般労働者の2万4795円(同7.9%増)に対して、パート労働者は2420円(同10.5%減)と大きく落ち込んでおり、新型コロナの長期化でパートの回復が鈍い状況が続いている。
産業別の伸び率では、「鉱業・採石等」が同17.2%増、「生活関連サービス」が同5.4%増、「不動産・物品賃貸」が同5.0%増と伸びた一方、「金融・保険」が同2.8%減、「情報通信」が同2.4%減となった。
月間総実労働時間は129.6時間(同0.7%増)で、2カ月ぶりのプラス。常用雇用者は5203.5万人(同1.3%増)で、パートタイム比率は31.24%(同0.32ポイント増)となった。