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2021年10月 1日

8月の有効求人倍率は1.14倍、求職者増加

n211001.png 厚生労働省が1日発表した8月の有効求人倍率(季節調整値)は前月比0.01ポイント低下の1.14倍となり、4カ月ぶりに前月を下回った。求人倍率は昨年9、10月の1.04倍を底に徐々に上昇した後、年明け1月以降は1.09~1.10倍と一進一退の動きで推移。6月からは、さらに上昇基調が続いていたが"一服状態"となっている。

 有効求人数は同1.2%増、有効求職者数は同2.2%増となった。6、7月は新型コロナウイルスの感染急増やワクチン接種で求職活動を中断した人が多かったが、8月になって求職者が増えたため求人倍率の低下につながった可能性が高い。都道府県別(就業地別)では前月と同様に福井県の1.99倍が最高で、最低は沖縄県の0.79倍。新型コロナウイルスの感染者が多い東京都、大阪府など5都府県で1倍を下回っている。

 先行指標となる新規求人倍率は1.97倍で前月比0.01ポイント下回った。新規求人数(原数値)は前年同月比10.0%増となり、5カ月連続で前年を上回った。業種別では製造業の同39.3%増、その他サービス業の同18.7%増、情報通信業の同16.7%増、宿泊・飲食サービス業の同12.3%増などで大きく増えた。

 また、正社員の有効求人倍率(季節調整値)は前月比0.02ポイント低下の0.92倍だった。

8月完全失業率は横ばいの2.8%、休業者248万人に

 総務省が1日発表した8月の就業者数は6693万人で、前年同月比17万人増、5カ月連続の増加となった。完全失業者は193万人と同13万人の減少で、2カ月連続で減少した。

 この結果、完全失業率(季節調整値)は前月と同じ2.8%となった。5月に3%台に上昇していたが、6、7月と2カ月連続で2%台に下がり、8月も同じ動きが続いている。男女別では男性が3.1%、女性が2.5%で、男性は前月と同じ、女性は同0.1ポイント上昇した。

 形態別雇用者数では役員を除く雇用者5642万人のうち、正社員は3582万人で前年同月より47万人増えたが、非正規社員は2060万人で同10万人減った。正規は15カ月連続の増加、非正規は5カ月ぶりの減少となった。非正規率は前月と同じ36.5%だった。

 非正規の内訳はパートが1019万人(同12万人増)、派遣社員が144万人(同17万人増)と増えた一方、アルバイトが436万人(同4万人減)、契約社員が278万人(同18万人減)、嘱託社員が106万人(同8万人減)と減少した。
また、8月の休業者は248万人で、前月比36万人増、前年同月比32万人増となり、7月以降の増加基調が続いている。対面型サービス業を中心に休業者が増えている可能性が高いとみられる。

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