日本人材紹介事業協会が3日発表した2020年度の「業況調査」によると、常用(正社員)就職件数、紹介手数料とも前年度に比べて大幅に減少し、新型コロナウイルス感染拡大の影響がモロに出た格好。11年度から活況が続いたホワイトカラーの転職市場に急ブレーキがかかり、今後はコロナ禍の中でこれまでの10年とは異なる動きになりそうだ。
常用求人数は172万1942人(前年度比23.7%減)、新規求職申込件数は328万1388件(同20.4%減)と大幅に落ち込んだ。この結果、常用就職件数は11万3015件(同31.9%減)、手数料は1528億2601万円(同23.1%減)となった。
就職件数の内訳は専門・技術職が5万6964件(同38.7%減)、管理職が3461人(同16.7%減)、事務職は2万6945件(同25.1%減)、販売職は1万9737件(同24.1%減)で、すべてで大きく減少した。1人平均の手数料は、135万2000円となり、前年度の119万7000円を12.9%上回った。
同調査には協会会員の32%にあたる81社・407事業所が回答した。