東京商工リサーチが18日発表した2021年度「賃上げに関するアンケート」調査によると、今春賃上げした企業は70.4%で、前年より12.9ポイントの大幅上昇となったが、コロナ前の80%台より10ポイントほど低かった。同社は「長引くコロナ禍で不透明な先行きに、企業の慎重姿勢が見え隠れする」としている。
業種別では、製造業が77.1%で最も高く、建設業の73.2%、卸売業の72.2%などが続き、最低は金融・保険業の51.0%。規模別では大企業(資本金1億円以上)が76.6%だったが、中小企業(同1億円未満)は69.2%にとどまった。賃上げ率は「3%未満」が過半数の50.7%を占めた。
調査は2~11日に実施、有効回答の9760社分を集計した。