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2021年8月17日

五輪期間中も27%、人流減らず テレワーク実施率、パーソル総研

 パーソル総研が17日発表した「東京五輪開催中のテレワークの実態」調査によると、期間中の正社員のテレワーク実施率は全国で27.5%(昨年11月の前回比2.8ポイント増)、東京都で47.3%(同1.5ポイント増)の微増にとどまっていたことがわかった。政府が設定した「テレワーク・デイズ」は空振り状態で、第5波の感染急増の遠因となっている可能性がある。

 東京都などでは7月12日から緊急事態宣言下に入り、23日~8月8日にオリンピックが開かれた。7月30日~8月1日のテレワーク実施率は27.5%で、昨年4月の1回目の緊急事態宣言当時の27.9%、解除後の同年5月の25.7%、第3波の同年11月の24.7%に比べ、実施率はほぼ横ばい状態だった。

 感染の中心である東京都の場合もほぼ同じで、各49.1%、48.1%、45.8%に比べると、今回は前回より少し増えた程度。また、全国の非正規社員のテレワーク率は17.6%で、正社員より9.9ポイントも低かった。

 企業規模によっても実施率は依然として大きな開きがあり、今回も従業員1万人以上の大企業は45.5%だったが、規模が小さくなるにつれて実施率は低下し、同10~100人未満ではわずか15.2%だった。実施しない理由としては「テレワークで行える業務ではない」「制度が未整備」などが上位を占めている。

 政府は五輪期間中の人流抑制を図るため、「テレワーク・デイズ」(7月19日~9月5日)を実施しているが、周知不足もあってほとんど効果を上げていないことが鮮明になっている。同社は「企業側にも働き手にも、人流減の意識はあまりみられない」として「コロナ後を見据え、自社の働き方の方針を定め、組織内にしっかり周知すべきだ」と提言している。

 調査は7月30日~8月1日、従業員10人以上の企業で就業する正社員2万514人と非正規社員4931人などを対象に実施した。

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