厚生労働省が6日発表した毎月勤労統計の6月速報値(従業員5人以上)によると、労働者1人あたり現金給与総額は44万2148円(前年同月比0.1%減)で、4カ月ぶりのマイナスとなった。昨年4月から今年2月まで11カ月連続でマイナスが続いていたが、3月から5月まではプラス転換していた。実質賃金指数(2015年=100)も136.8(同0.4%減)で5カ月ぶりのマイナスとなった。
就労形態別では、正社員が中心の一般労働者が59万1074円(同0.1%減)、パートタイム労働者が10万5399円(同0.2%増)となった。夏のボーナスにあたる「特別に支払われた給与」が正社員では25万2007円(同2.2%減)と減ったのが主要因。残業代などの所定外給与は2万4137円(同19.4%増)となり、昨年5、6月の緊急事態宣言による大幅減少の反動増となった。
産業別の伸び率では、「教育・学習支援業」が同7.5%減、「建設業」の同6.7%減などの減少幅が大きかった一方で、「鉱業・採石等」の同13.2%増、「電気・ガス業」の同8.8%増などが伸びた。
月間総実労働時間は140.7時間(同2.7%増)で、4カ月連続のプラス。常用雇用者は5194.8万人で、パートタイム比率は30.70%(同0.03ポイント増)となった。