東京商工リサーチは21日、2021年3月期決算の上場企業2459社の平均年間給与を発表した。それによると、20年度は603万2000円で前年より10万8000円、1.7%減少した。12年度以来、8年連続で上昇したが、20年度はコロナ禍による業績悪化や残業減などで減少した。中央値も587万9000円で前年より9万9000円(同1.7%減)下がった。
前年度より増えた企業は943社で334社減少し、減った企業は1508社で339社増えた。横ばいが8社だった。減少企業が増加企業を上回ったのは12年度以降初めて。
産業別のトップは前年度と同様に建設業の732万4000円(同0.1%増)で、5年連続のトップ。以下、不動産業の706万3000円(同0.5%増)、電気・ガス業の689万7000円(同2.1%増)と続いた。
一方、最低は小売業の476万7000円(同1.2%減)で、サービス業も535万2000円(同1.7%減)となり、コロナ下で明暗を分けた形だ。平均1000万円以上の企業は39社で、前年度より3社減った。