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2021年6月29日

5月の有効求人倍率、1.09倍の横ばい

n210629.png 厚生労働省が29日発表した5月の有効求人倍率(季節調整値)は前月と同じ1.09倍となった。求人倍率は昨年9、10月の1.04倍を底に徐々に上昇しているが、年明けの1月以降は1.09~1.10倍と一進一退の動きで推移している。

 有効求人数は前月比0.3%減、有効求職者数も同0.4%減となった。都道府県別(就業地別)では前月と同様に福井県の1.81倍が最高で、最低は沖縄県の0.83倍。新型コロナウイルスの感染者が多い東京都、大阪府など6都府県で1倍を下回っている。

 先行指標となる新規求人倍率は2.09倍で前月比0.27ポイントの大幅上昇だった。新規求人数(原数値)は前年同月比7.7%増となり、2カ月連続で前年を上回った。

 業種別では製造業の同30.3%増、生活関連サービス・娯楽業の同21.7%、その他サービス業の同15.8%増などが大きく増えた一方、小売業は同10.2%減、郵便局などの複合サービス業も同10.6%減と減少した。

 また、正社員の有効求人倍率(季節調整値)は前月比0.02ポイント上昇の0.90倍と上昇が続いている。

5月完全失業率は3%台に上昇、休業者も再び200万台

 総務省が29日発表した5月の就業者数は6667万人で、前年同月比11万人増、2カ月連続の増加となった。完全失業者は211万人と同13万人の増加で、16カ月連続の増加となった。4月からの緊急事態宣言の影響で失業者の増加に拍車が掛かったとみられる。

 この結果、完全失業率(季節調整値)は前月比0.2ポイント上昇の3.0%となった。昨年12月以来、5カ月ぶりの3%台となった。男女別では男性が3.2%、女性が2.7%で、男性は前月と同じ、女性は同0.4ポイント上昇した。

 形態別雇用者数では役員を除く雇用者5616万人のうち、正社員は3556万人で前年同月より22万人増え、非正規社員も2061万人で同16万人増えた。正規は12カ連続、非正規は2カ月連続の増加。非正規率は前月比0.3ポイント上昇の36.7%となった。

 非正規の内訳はパートが1018万人(同32万人増)、契約社員が294万人(同1万人増)、派遣社員が138万人(同1万人増)と増えた一方、アルバイトが415万人(同6万人減)、嘱託社員が112万人(同6万人減)と減少した。

 また、5月の休業者は212万人で前月比13万人増、前年同月比211万人減となり、3カ月連続で前年を下回った。昨年4月は緊急事態宣言の影響を受けて最多の597万人となり、5月もそれに次ぐ423万人だった。

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