エン・ジャパンが４日発表した「コロナ禍における仕事のストレス調査」によると、コロナ禍の前後でストレスが増えた人は販売・サービスなどの職種で多く、ＩＴなどエンジニア職種ではストレスが減っている人も多いことがわかった。
全体では５４％の人が「ストレスが増えた」と答え、「減った」は９％、「変わらない」が３７％。これを業種別にみると、増えた人の割合が最も多いのは「販売・サービス系」の６１％で、医療・福祉などの「専門サービス系」が５６％、「営業系」と「技術系」が各５５％で続いている。全職種で半数前後の人がストレス増に見舞われていることがわかった。
一方で、ストレスが減った割合の多い職種では「クリエイティブ系」の２０％、「エンジニア系」の１４％などが目立ち、対面型の仕事の多い職種ほどストレスが多く、テレワークなどが可能な非対面型職種の人にはストレス減を感じている人もいることがわかった。
ストレス増の具体的な内容としては、「飲食店勤務で、シフトに入れてもらえない」（飲食店勤務）、「マスク着用のお願いなどをしなければならず、クレームが増えた」（サービス業）、「心に余裕のない患者も多く、八つ当たりされる」（医療）などがあった。
これに対して、ストレス減では「テレワークの通勤時間がなくなり、睡眠時間を確保できた」（エンジニア）、「口頭のやり取りが苦手なため、在宅勤務でのメールのやり取りが増えた」（専門職）など。
ストレスを感じている人に、具体的な内容を聞いたところ、「職場の人間関係」が５３％で最も多く、「仕事にやりがい・達成感がない」の４５％が続いた（複数回答）。これらの内容はコロナが直接要因とは限らず、日ごろの職場環境がコロナ禍で増幅した可能性もあるとみられる。
調査は３月２９日～５月２６日に実施、「エン転職」ユーザー１万７４０人から有効回答を得た。
