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2021年6月 1日

転職市場、コロナ禍で大幅減 人材協の20年度下半期集計

 日本人材紹介事業協会が1日発表した2020年度下半期(20年10月~21年3月)の会員大手3社の転職紹介実績(速報値)によると、転職紹介人数は3万60人(前年同期比24.5%減)となり、上半期のマイナス幅(16.5%)より拡大した。新型コロナウイルス感染症のまん延が沈静化せず、転職市場への影響が長引いている。

 調査に協力しているのは、同協会会員企業のジェイ エイ シー リクルートメント、パーソルキャリア、リクルートの3社。20年上半期に、08年のリーマン・ショックの影響で大幅に落ち込んだ09年度下半期(1万853人)以来のマイナスに転じ、復調の兆しが見えていない。

n210601.png 20年度下半期の業界別(首都圏)では、対象の6業界のうち、「コンシューマー(飲食、旅行、サービスなど)」は5488人(同29.5%減)、「建設・不動産」が2008人(同24.9%減)、「電機・機械・化学等製造」が3828人(同29.9%減)、「IT・通信」が4976人(同22.7%減)、「メディカル」が1875人(同8.8%減)と減少した。上半期には唯一プラスだった「金融」も1782人(同19.2%減)と落ち込み、全業種でマイナスとなった。新型コロナの影響で、面接・面談などの機会が失われたほか、景気の急降下で中途採用を控える企業が増えたためとみられる。

 地域別では「北海道・東北エリア」が701人(同0.0%)の横ばいだったが、そのほかのエリアでは「首都圏」が1万9971人(同25.0%減)、「関西圏」は5030人(同25.8%減)、「中部圏」は2789人(同28.5%減)、「中国・四国エリア」が806人(同12.0%減)、「九州エリア」が757人(同16.8%減)と大きく減少した。

 求職者の転職時の年齢は、「25歳以下」、「26~30歳」、「31~35歳」、「36~40歳」、「41歳以上」のすべての年齢層で減少。人数で最も多かったのは「26~30歳」の9958人(同26.3%減)で、次いで「31~35歳」の5968人(同25.5%減)、「25歳以下」の5937人(同25.2%減)、「41歳以上」の4661人(同17.9%減)、「36~40歳」の3536人(同24.8%減)と続いた。


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