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2021年5月28日

4月の有効求人倍率は1.09倍にやや低下

n210528.png 厚生労働省が28日発表した4月の有効求人倍率(季節調整値)は前月比0.01ポイント低下の1.09倍となった。求人倍率は昨年9、10月の1.04倍を底に徐々に上昇しているが、年明けの1月以降は1.09~1.10倍で推移している。

 有効求人数は同1.4%増、有効求職者数も同2.6%増となった。都道府県別(就業地別)では前月と同様に福井県の1.84倍が最高で、最低は沖縄県の0.78倍。新型コロナウイルスの感染者が多い東京都、大阪府など6都府県で1倍を下回っている。

 先行指標となる新規求人倍率は1.82倍で前月比0.17ポイント下回った。新規求人数(原数値)は前年同月比15.2%増となり、16カ月ぶりに前年を上回ったが、昨年4月の最初の緊急事態宣言時は30%減以上落ち込んだことから、その反動増の側面が大きい。

 業種別では教育・学習支援の同43.6%増、製造業の同32.8%増、生活関連サービス・娯楽業の同25.2%増、学術研究・技術サービス業の同24.2%増などが大きく増えた。

 また、正社員の有効求人倍率(季節調整値)は前月比0.04ポイント上昇の0.88倍となった。

4月完全失業率は2.8%に上昇、休業者200万人割る

 総務省が28日発表した4月の就業者数は6657万人で、前年同月比29万人増、13カ月ぶりの増加となった。完全失業者は209万人と同20万人の増加で、15カ月連続の増加となった。

 この結果、完全失業率(季節調整値)は前月比0.2ポイント上昇の2.8%となった。男女別では男性が3.2%、女性が2.3%で、男性は前月から0.4ポイント上昇、女性は同0.1ポイント低下した。

 形態別雇用者数では役員を除く雇用者5607万人のうち、正社員は3568万人で前年同月より5万人増え、非正規社員も2039万人で同20万人増えた。正規は11カ連続増、非正規は14カ月ぶりの増加となっている。非正規率は前月比0.2ポイント低下の36.4%となった。正規の増加率は新卒採用の抑制などにより、鈍化した。

 非正規の内訳はパートが1010万人(同15万人増)、アルバイトが414万人(同7万人増)、派遣社員が140万人(同7万人増)と増えた一方、契約社員が274万人(同8万人減)、嘱託社員も114万人(同2万人減)と依然として減少している。

 また、4月の休業者は199万人で前月比21万人減、前年同月比398万人減となり、5カ月ぶりに200万人の大台を割った。昨年4月は緊急事態宣言の影響を受けて、最多の597万人だった。

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