東京商工リサーチが21日発表した2020年の主要カラオケボックス運営46社の業績は、新型コロナウイルスの直撃で売上高が約2941億円(前期比4.7%減)、純利益が約78億円(同61.3%減)の減収減益を余儀なくされた。4月に4都府県に3回目の緊急事態宣言が出て、カラオケ提供施設は休業要請の対象になるなど、21年も苦境は続いている。
46社のうち、減収は31社で19年の14社から倍増、増収は9社で23社から大きく減った。減収31社のうち、10%以上落ち込んだ企業は7割の21社に達した。利益では黒字が27社、赤字が19社となり、赤字企業は19年の8社から2倍以上になった。また、倒産や休廃業で市場撤退した企業も23件あった。
多くの企業が換気の良さをPRしながら、テレワークの場所提供など、カラオケ以外に用途を広げているが、自治体の休業要請に左右される側面も大きいことから、今年も"視界不良"が続いている。