マイナビが20日発表した2021年版「独立・開業に対する意識調査」によると、独立・開業に「興味がある」と回答した人は43.9%(前年比3.4ポイント増)となった。2年前に比べても2.6ポイント増えており、同社では「コロナ禍で既存の働き方や価値観の変容を迫られる中、会社員=安定というイメージが徐々に薄れているためではないか」と推測している。
男女別では男性が53.5%(同3.5ポイント増)、女性が34.5%(同3.3ポイント増)といずれも増加。年代別で最も多かったのは男女とも20代で、男性は61.9%(同4.5ポイント増)、女性は47.2%(同7.1ポイント増)だった。
「興味がある」と答えた人にきっかけを聞いたところ、「収入を増やしたい」が31.9%(同4.4ポイント増)で最も多く、次いで「やりたいことがある」の19.0%(同3.0ポイント減)を大きく上回っている。業種では宅配や運送業などを含む「その他サービス」が38.4%(前年はなし)で最も多かった一方で、前年までトップだった「飲食」は21.1%(同5.4ポイント減)と2位に下がり、ここにもコロナの影響がうかがわれる。
開業の場合、何を重視するか聞いたところ、例年と同様に「自分のペースで働ける、自分の時間を持てる」が18.0%(同0.5ポイント増)が最も多かったが、「生涯にわたって働ける」が11.0%(同2.4ポイント減)と減少したのに対して、「人間関係のストレスなく働ける」が10.0%(同1.2ポイント増)に増えた点が注目される。
本調査は3回目。今年は3月25~29日に実施、20~60歳の男女1万8905人から回答を得た。そのうち、「興味がある」と回答した人の中から1000人を対象に細部を聞いた。