銀行の業務範囲の制限緩和などを盛り込んだ改正銀行法が19日、参院本会議で賛成多数で可決・成立した。事業環境が悪化している銀行の収益改善の一策。人材派遣や銀行本体または子会社でのシステム販売、データ分析、広告などの事業ができるようになる。施行は今年11月を予定している。
本業以外の業務に制限がかけられてきた銀行だが、収益機会を広げるために緩めた格好。このほか、改正法によって、事業会社への出資上限を原則5%(持ち株会社では15%)としてきた規制も緩和。地元産品の販売など地域経済に寄与する非上場企業には100%出資を可能とする。
この日の本会議では、合併や経営統合に踏み切る地域金融機関に交付金を出す新たな制度を設けるための金融機能強化法の改正法も成立。地域金融機関の経営環境と競争が激しさを増す中、再編を後押しするための新たな制度を設けることなどを柱とする。