厚生労働、文部科学両省は18日、今春卒業の大学生らの就職状況(4月1日現在)を発表した。それによると、大卒の就職率は96.0%(前年同期比2.0ポイント減)となり、過去最高を記録した前年から大きく下がり、15年3月卒の96.7%に次ぐ水準となった。新型コロナウイルスの感染が長引き、運輸、旅行などの業界が新卒採用を控えたことが響いたとみられる。
内訳は国公立が95.9%(同2.3ポイント減)、私立が96.1%(同1.8ポイント減)で、短大が96.3%(同0.7ポイント減)、高等専門学校が100%(同0ポイント)と高専以外は前年を下回った。
大卒の男女別では、男子が95.0%(同2.5ポイント減)、女子が97.2%(同1.3ポイント減)。文理別では文系が96.0%(同1.8ポイント減)、理系が95.9%(同2.6ポイント減)。
地域別では中部の98.3%(同1.0ポイント減)が最高で、北海道・東北が97.0%(同0.5ポイント減)で続いた。関東は95.8%(同2.4ポイント減)、近畿は95.8%(同3.1ポイント減)、中国・四国は94.5%(同1.0ポイント減)、九州が95.1%(同0.2ポイント減)と全地域で前年を下回った。
調査は大学、短大など112校の6250人を対象に実施した。卒業予定者全体に占める割合は72.9%だった。
一方、厚労省が同日発表した3月末の高校生と中学生のハローワーク経由内定率は、高卒が99.1%(前年同期比0.2ポイント減)、中卒が84.7%(同0.3ポイント増)となった。高卒の内定者数は約14万5000人(同12.9%減)、中卒は343人(同24.3%減)だった。