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2021年4月29日

「必要とされるすべての人に雇用の確保と生活保障を」神津会長 連合メーデー、2年連続のオンライン開催

n210429.jpg 連合主催の第92回メーデーが29日、開かれた。新型コロナウイルスの感染防止を優先して、東京都内の会場に連合本部と傘下の産業別労組の幹部ら約40人だけが集まり、ユーチューブの公式チャンネルなどで発信した=写真・上。2年連続でウェブを活用した「全国参加型メーデー」として工夫を凝らし、企業規模間や雇用形態間などの格差是正に向けて分配構造の転換に取り組むことなどを盛り込んだ「メーデー宣言」を採択した。

 例年は、東京・代々木公園に約4万人が集結する中央大会だが、昨年と今年は東京都が公園の「臨時休園・使用中止」を通知してきたこともあり、ウェブ開催の手法によって、構成組織と組合員だけでなく、「すべての働く人たちとの連帯」を鮮明に打ち出した。

n210429_1.jpg 大会で連合の神津里季生会長=写真・下は「新型コロナの感染拡大に伴い、命と暮らしが危機にさらされ続け、特に立場の弱い人たちに影響が色濃く出ている」と指摘。「雇用の確保や生活保障は必要とされるすべての人々に提供されるべき。すべての働く仲間の奮闘をたたえ、誰もが安心して働くことができる社会を実現しよう」と訴えた。

 来賓あいさつは、田村憲久厚労相と小池百合子東京都知事がビデオメッセージを寄せた。この中で、田村厚労相は「医療従事者への接種を早急に終えて、7月末を念頭に高齢者にも2回の接種を終えるよう全力で取り組む」と述べたうえで、「雇用情勢には一層の注意が必要だ。雇用調整助成金の特例措置など総合的な対策を進め、雇用維持を促していく」と、社会や暮らしを支えるエッセンシャルワーカーらに敬意を表して引き続きの協力を求めた。

 大会では、「働く仲間からの訴えと感謝のメッセージ」も発信され、ケアマネージャーとして働く女性が介護現場の苦悩と使命感を語り、エッセンシャルワーカーの待遇改善などを呼び掛けた。最後に、「がんばろう三唱」の発声に代えて、参加者が「今こそ心をひとつに」「感謝と思いやりの絆」などのメッセージが刻まれたマフラータオルを掲げて団結をアピールした。

 5月1日には、全労連や全労協がメーデーの中央大会を開く。


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