日本生産性本部が22日発表した新型コロナウイルスに関する第5回「働く人の意識に関する調査」によると、自分自身が感じている感染不安について、不安を感じている人は78.2%(前回1月調査比5.2ポイント減)だったのに対して、感じていない人は21.8%(同5.2ポイント増)に増えていることがわかった。コロナ禍が1年以上に及んだため、「コロナ慣れ」が進んで感染不安が薄らいでいるようだ。
内訳は「かなり不安」が25.5%(同9.7ポイント減)、「やや不安」が52.7%(同4.5ポイント増)、「あまり不安を感じない」が17.4%(同4.4ポイント増)、「まったく不安を感じない」が4.4%(同0.8ポイント増)。
年代別にみても、全年代で不安感は減少しており、とりわけ「かなり不安」は60代が30.3%(同18.7ポイント減)、50代が24.4%(同14.6ポイント減)と大きく下がったのが目立つ。
一方、テレワーカーは19.2%(同2.8ポイント減)で、昨年7月の第2回調査時の20.2%からほとんど比率に変化はみられなかった。ただ、自宅勤務で効率の上がった人は59.1%(同4.6ポイント増)とこれまでの最高となり、テレワークのやり方にも慣れてきていることが見て取れた。
同本部は、政府が緊急事態宣言やまん延防止等重点措置に踏み切っても、「コロナ禍の長期化で国民の危機感は次第に薄れている」と分析。「感染拡大の封じ込めに、いま一度自制が必要」としたうえで、ワクチン接種体制の早急な整備と企業のテレワーク推進を強く呼び掛けている。
同調査は昨年5月から定期的に実施。今回は12、13両日、20歳以上の被雇用者1100人から回答を得た。