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2021年4月20日

「HRテクノロジー」の現況など有識者からヒアリング 厚労省の雇用仲介研究会

n210420.jpg 厚生労働省の有識者会議「労働市場における雇用仲介の在り方に関する研究会」(鎌田耕一座長)は20日、第11回会合を開き、HRテクノロジーやデジタル技術の進展に伴う労働市場に必要な共通言語などに詳しい有識者2氏からヒアリングを実施した=写真。同分科会の検討テーマである「IT化による新しい事業モデル・サービスに対応した制度のあり方」の議論を深めるうえで、いずれも示唆に富んだ内容で、活発な質疑応答が展開された。5月には職業紹介事業や求人メディア事業の業界団体からヒアリングを行い、「求職者保護」をキーワードに今夏の報告書策定を目指して本格的な議論に入る。

 同研究会は、少子高齢化による就業構造の変化、働き方や職業キャリアに対する考え方の多様化を踏まえ、新しい時代に対応した労働市場の整備と就労マッチングサービスの発展の観点から、これからの雇用仲介制度のあり方を検討する方針。具体的には(1)IT化等による新しい事業モデル・サービスに対応した制度のあり方(2)有料職業紹介事業及び募集情報等提供事業をより適正かつ効果的に運営するための制度のあり方(3)働き方や職業キャリアの在り方が多様化する中で、需要サイドと供給サイド双方にとって機能的な労働市場を実現するための制度や官民連携のあり方――の3つを検討課題に掲げている。

 この日のヒアリングに招かれた慶大大学院経営管理研究科の岩本隆特任教授は「HRテクノロジーの現況と今後の展望」と題して、三菱総合研究所政策・経済センターの山藤昌志氏が「職のミスマッチ解消に向けた職業情報の共通言語化」と題して、サービスの発祥から現在までの流れ、その特徴と課題などの要所を解説した。この中で、岩本教授は「マーケティングやファイナンス系のテクノロジーが転用しやすいという背景もあり、既存の人材サービス企業ではなく他業界からかなり参入してくる動きが加速した」と説明したうえで、「スタートアップで参入してきた企業には職業安定法のルールなどは知らずに自由競争だと思っているところも散見される」と指摘した。

 また、個人情報の取り扱いに関する問題について...


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