適正な製造請負事業の管理体制・実施能力を有する事業者を認定する2020年度の「製造請負優良適正事業者」について、製造請負事業改善推進協議会は31日、更新を迎える19社に対して、認定有効期限の1年延長を決めた。新型コロナウイルス感染拡大を踏まえ、認定制度の通常審査を見送ったことに伴う特例措置。これにより、21年度に有効な認定事業者は51社となる。
認定制度は、製造業の請負事業にかかわる体制の向上と雇用管理の改善などを目的に、厚生労働省が10年度から運営を委託している事業。発注者と働く人の双方にとって、請負事業者を選択する際の「判断基準の指標」として設けられた。
認定の質の維持・確保のために3年ごとの更新があり、今年度は11年度の事業者が3回目の更新、14年度の事業者が2回目、17年度の事業者が初めての更新を迎えた。本来であれば、「経営方針」、「ひとづくり力」、「ものづくり力」、「労働者保護」――の4つの審査基準に照らし、指定審査機関が現地審査や経営者のヒアリングなどを実施する予定だったが、コロナ禍の状況を総合的に判断した。認定事業者は公認認定マーク=画像=を保持できる。
特例を認めるにあたっては、今年度に更新期を迎える事業者のうち、延長を希望する事業者から事業実施報告書などの提出を受け、事業実施内容を確認したうえで、延長を決定した。