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2021年3月25日

テレワークのガイドライン改定版 厚労省が発表

 厚生労働省は25日、「テレワークの適切な導入及び実施の推進のためのガイドライン」を発表した。従来のガイドラインでは、企業にとって社員の労働時間の管理などがむずかしく、テレワークの浸透を阻む大きな要因となっていたことから、"改定版"を出した。

 新ガイドラインでは、テレワークの円滑な実施に向けて、(1)あらかじめ労使で話し合い、ルールを定めておく(2)労働時間の管理については、パソコンなどの記録によって始業・終業時刻を確認するが、社員の自己申告で把握する(3)「中抜け」時間については、終業時に社員から報告を受けるが、休憩時間として終業時刻を繰り下げるなどの方法も考えられる(4)システムへのアクセス制限などを通じて長時間労働を防ぐ(5)社員の安全衛生を確保するため、チェックリスト(会社用)を活用する――など。

 また、導入にあたっては正規・非正規を理由に可否を判断したり、出勤社員の評価をテレワーク社員より高くするといった措置を取らないよう求めている。

 内閣府の調査では、昨年12月時点でテレワークを実施している就業者は21.5%で、新型コロナの感染拡大前の19年12月当時より10ポイント以上増えている。しかし、業種によって実施にはバラつきがあり、従来のガイドラインでは具体性に欠けることもあって、労使からより具体的な内容を盛り込んだ指針を望む声が強まっていた。


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