厚生労働省は24日、2013年4月に施行された改正労働契約法の「無期転換ルール」の見直しなどを議論する有識者検討会を立ち上げた=写真。「無期転換ルール」は、同じ企業との間で有期労働契約が反復更新されて通算5年を超えると、労働者の申し込みによって無期労働契約に転換される制度で、18年4月から権利行使できる労働者が出ている。同検討会ではこのほか、勤務地限定や職務限定などの「多様な正社員」の雇用ルールについても議論する。今秋にも報告書を取りまとめ、労働政策審議会の「たたき台」にする方針だ。
同検討会の正式名称は、「多様化する労働契約のルールに関する検討会」。委員は、安藤至大氏(日大経済学部教授)、戎野淑子氏(立正大経済学部教授)、桑村裕美子氏(東北大大学院法学研究科准教授)、坂爪洋美氏(法政大キャリアデザイン学部教授)、竹内(奥野) 寿氏(早大法学学術院教授)、両角道代氏(慶応大大学院法務研究科教授)、山川隆一氏(東大大学院法学政治学研究科教授)の7人で、座長は山川氏が務める。
「無期転換ルール」については(1)無期転換を希望する労働者の転換申し込み機会の確保、(2)無期転換前の雇い止め、(3)通算契約期間およびクーリング期間、(4)無期転換後の労働条件、(5)有期雇用特別措置法の活用状況――など。「多様な正社員」は主に「雇用ルールの明確化」について検討する。次回は、非公開で企業や労働組合のヒアリングを実施し、第3回目以降から実態調査などを踏まえた各論に入る見通しだ。
初会合では...
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