エン・ジャパンが23日発表した2021年「企業の女性活躍推進」実態調査によると、女性社員の活躍・定着に取り組んでいる企業は41%(18年比11ポイント減)に後退、直近の1年で女性管理職が増えた企業もわずか14%に過ぎないことがわかった。
取り組んでいる企業を規模別にみると、従業員301人以上では71%(同5ポイント増)だったのに対して、同300人以下では34%(同15ポイント減)と大きく"後退"しており、中小企業の取り組みが減っていることが鮮明になっている。
取り組みの内容(複数回答)は「出産・育児をサポートする福利厚生制度の充実」が72%(同5ポイント増)、「時短・テレワークなど勤務形態の多様化」が60%(同8ポイント増)、「管理職の積極登用」が50%(同6ポイント増)といずれも3年前より増えた。
しかし、直近1年間に女性管理職比率が「増えた」企業は14%に過ぎず、「変わらない」が82%の大部を占めた。増えた企業の場合も、従業員301人以上の29%に対して、300人以下では10%にとどまった。
この結果、女性管理職で最も多かったのは「5%以下」の60%(同2ポイント増)で、「6~10%」が13%(同1ポイント減)、「11~20%」が10%(同1ポイント増)となり、3年前とほとんど動きのないことがわかった。
調査は2月3日~3月9日に実施、同社の「人事のミカタ」利用企業415社の回答を集計した。