ニュース記事一覧へ

2021年3月17日

医療・福祉の「不足感」強まる 厚労省の2月労働経済調査

 厚生労働省が17日発表した2月の労働経済動向調査によると、労働者の過不足状況判断DI(「不足」の割合から「過剰」の割合を引いた数値)は、正社員が27ポイントで昨年11月の前期調査から2ポイント上昇した。39四半期連続の「不足」が続いている。

 業種別では、新型コロナ対策に追われる医療・福祉が49ポイント(同6ポイント増)で最も不足感が強く、建設が47ポイント(同1ポイント減)で続いている。営業自粛要請が長期化している宿泊・飲食サービスがマイナス1ポイント(同18ポイント減)と過剰が不足を上回った。

 パートタイムも同3ポイント上昇の19ポイントとなった。医療・福祉が30ポイント(同7ポイント増)と不足感を強めており、卸・小売りが27ポイント(同5ポイント増)、生活関連サービスも23ポイント(同5ポイント増)と上昇した一方、宿泊・飲食サービスは5ポイント(同19ポイント減)と大幅に減少した。

 雇用調整(残業規制、希望退職募集、解雇など)の実施については、昨年4~6月期の49%をピークに下がり続け、7~9月期は44%、10~12月期は34%、今年1~3月期予定は29%となっている。

 調査は四半期ごとに実施し、今回は30人以上の正社員がいる5835事業所を対象に実施、2941事業所から有効回答を得た(回答率50.4%)。


【関連記事】
製造業のパート、再び「不足」に
厚労省の11月労働経済調査(2020年12月16日)

PAGETOP