帝国データバンクが9日発表した「新型コロナウイルス感染症に対する企業の意識調査」(2月)によると、社員の兼業・副業を認めている企業は18.1%で、4年前の2017年当時から7.7ポイント増えたことがわかった。
兼業・副業について、「積極的に認めている」が6.3%、「やむを得ず認めている」が11.8%で、合わせると18.1%。「今後、認める予定」も18.8%(17年比3.4ポイント増)あり、「今後も認めない」は39.8%(同10.4ポイント減)に減少した。
しかし、許容度は企業規模によって異なり、「認めている」は小規模企業では21.7%だが、中小企業は19.1%、大企業は13.1%。逆に、「今後も認めない」は各32.5%、38.3%、46.9%となり、企業規模が大きくなるほど認めない企業が多いことがわかった。
政府は昨年7月の「成長戦略実行計画」で多様な働き方の推進を目的に「兼業・副業の環境整備」を明記し、9月には「副業・兼業の促進に関するガイドライン」の改訂版を発表するなど、推進の方向を鮮明にしているが、大企業では労務時間の管理や社会保険制度の適用などに課題が多いことなどから、慎重姿勢が目立つ結果となった。
調査は2月12~28日、2万3702社を対象に実施し、1万1073社から有効回答を得た(回答率46.7%)。新型コロナについては20年2月から毎月実施している。