2月末で期限を迎える雇用調整助成金の特例措置について、政府は現在の水準を維持して3月末まで延長する方向で調整に入った。1月6日の会見で、加藤勝信官房長官が延長の可能性に言及していた。これに合わせ、緊急事態宣言の発令に伴い11都府県で営業時間の短縮に協力する飲食店などを対象に、助成率を大企業も10分の10(全額)に引き上げている措置も3月末まで延長する見通しだ。
政府は、発令中の緊急事態宣言が延長されるなど、新たな動きがあった場合には、雇調金の特例措置を再び延長する方針で、情勢を慎重に見極めながら、新型コロナ感染拡大による雇用喪失をできる限り抑え込みたい考えだ。
特例措置は当初、昨年6月末を期限としていたが、感染拡大が沈静化せず、9月末、12月末、今年2月末と3回延長。今年3月以降は段階的に縮小する方向で進んでいたが、11都府県を対象にした緊急事態宣言で流れが変わった。