厚生労働省の有識者会議「労働市場における雇用仲介の在り方に関する研究会」(鎌田耕一座長・東洋大名誉教授)は19日、第2回会合を開き、人材サービス事業に詳しいシンクタンク2社からヒアリングを行った=写真。同研究会は、多種多様となっている採用プロセスにおける人材サービスの現状を整理し、法的・制度的な観点から専門的な検討を進める。民間職業紹介と募集情報提供(求人メディア)の両事業にかかわる議論で、労働政策審議会を経て来年の通常国会に提出される職業安定法改正案につながる動きとして注目されている。
委員は、鎌田座長のほか、阿部正浩氏(中央大経済学部教授)、安藤至大氏(日大経済学部教授)、大久保幸夫氏(リクルートワークス研究所アドバイザー)、武田洋子氏(三菱総合研究所政策・経済センター長)、中田るみ子氏(三菱ケミカル取締役常務執行役員)、山川隆一氏(東大大学院法学政治学研究科教授)の計7人で構成。事務局は厚労省職業安定局需給調整事業課で、今年1月6日に初会合を開いている。
少子高齢化による就業構造の変化、働き方や職業キャリアに対する考え方の多様化等を踏まえ、新しい時代に対応した労働市場の整備と就労マッチングサービスの発展の観点から、これからの雇用仲介制度のあり方を検討する方針で、具体的には(1)IT化等による新しい事業モデル・サービスに対応した制度のあり方(2)有料職業紹介事業及び募集情報等提供事業等をより適正かつ効果的に運営するための制度のあり方(3)働き方や職業キャリアの在り方が多様化する中で、需要サイドと供給サイド双方にとって機能的な労働市場を実現するための制度や官民連携のあり方――の3つを検討課題に掲げている。
2月以降は、募集情報提供事業者や職業紹介事業者ら関係団体からヒアリングを実施。5月に論点整理を行い、議論を加速させる運びだ。この日は、労働市場の現状と人材サービスの課題などについて、パーソル総合研究所とリクルートワークス研究所の2つのシンクタンクを招き...
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