厚生労働、文部科学両省は15日、今春卒業の大学生らの就職内定状況(昨年12月1日現在)を発表した。それによると、大卒の内定率は82.2%(前年同期比4.9ポイント減)と前年を下回っているが、10月時点の69.8%(同7.0ポイント減)からは12.4ポイントの大幅上昇で、下落幅も縮小している。しかし、新型コロナウイルスの感染拡大によって、企業は新卒採用に慎重になっており、最終的に前年を下回るのは確実な情勢だ。調査は大学、短大など112校の6250人を対象に実施した。
内訳は国公立が87.8%(同1.9%減)、私立が80.4%(同5.9%減)で、短大が57.6%(同14.4%減)、高等専門学校が97.1%(同1.6ポイント減)となり、短大が苦戦している。大卒の男女別では、男子が80.4%(同5.4ポイント減)、女子が84.3%(同4.3ポイント減)。文理別では文系が81.3%(同5.6ポイント減)、理系が86.0%(同2.1ポイント減)。
地域別では北海道・東北の84.0%(同5.0ポイント減)が最高で、関東は83.4%(同5.3ポイント減)、近畿は82.5%(同5.8ポイント減)、中部も80.2%(同5.4ポイント減)と80%台に乗せているが、中国・四国は79.6%(同1.8ポイント減)、九州も79.8%(同2.9ポイント減)と低迷気味だ。